光景ワレズ

KOUKEI-Warez photography

震災(3)

SIGMA DP2x

宮古から車で太平洋沿岸をひたすら南下すし、山田町、吉里吉里を見て、お昼前くらいに大槌町に着いた。ここもまた、とにかく一切が無くなったという様子だ。きっとガレキや壊れた建物がもっとすごかったのだろうが、8ヶ月でまだこのような状態というのは東京で普通に生活している自分としては完全に想像力の及ばないところだった。家があったであろう土台の跡に、たまに花が手向けられているのを見つけては心がチクリとした。 レンタカーなので自分の好きな音楽ではなく、地域のラジオを聴きながら車を運転していたのだが、そのニュースでちょうど大槌に「復興食堂」というのが昨日オープンした、という話題をしていたので寄ることにした。テント張りの店で、注文をとるお姉さんも不慣れな感じであった。もしかしてボランティアじゃなくてここの人なのかな、と思ったがお姉さんには訊けなかった。海鮮の丼はわずか500円で、店が周りにそもそも無いようなこの場所でこんなお得な値段でいいのかと思うくらいだったし、お客さんもなんか楽しそうだった。ここに寄れて、わずかでもお金が使えてよかったと思った。