光景ワレズ

KOUKEI-Warez photography

震災(2)

SIGMA DP2x

本当は八戸あたりから見ていきたいとは思っていたが、限られた日程の都合もあり最初に宮古を訪れた。盛岡から山田線に乗り約2時間、宮古駅周辺は特に被災したような様子は見られなかった。『復興支援地図』には浸水した地域が色でわかるようになっていて、この駅周辺もその赤い色がついていた。もしかして結構もう復活してるのかな、と思ったが、この考えは本当に甘かった。 あくまで比較的被害の小さなところはもう浸水があったように見えないだけで、少し海に近いところに足をのばすと、急に、解体待ちの家や、土台だけの空き地があらわれるのだった。本当に、何丁目はダメ何丁目は問題なし、とクッキリ線が引けそうなくらいの違いがあった(とはいえ無傷そうな建物も大半は床上浸水などしてダメージを受けているようだ)。 夜に入った寿司屋で少し話を聞くと、その店は海から結構離れているのだがそれでも1mくらいまで浸水したということで、営業再開できたのがつい2ヶ月前くらい、ということだった。駅に着いたときの感想の甘さを次々につきつけられる思いだった。そして更に言うならば、この先訪れる場所それぞれに凄まじい光景が待っていることもまだこのときは知らなかった。