光景ワレズ

KOUKEI-Warez photography

心柄

Leica M5 / Elmar 5cm F3.5 (HP5 PLUS)

ところで、この辺で旅をした中で受けた個人的なペルー人の印象について少し触れる。 基本的に体格的にはほとんどの人が背が低く、自分と大体同じくらいな目線だったので威圧感は全然ない。もちろん横幅が広かったり腕が太いようなひともしばしば見かけたが、背丈だけで言えばむしろ日本人のほうが上かもしれない。そういう意味ではあまり暴力的犯罪の怖さは感じなかった。 大体が強烈なインパクトを受けたインドとの比較になるが、まず物売りの値段交渉やレストランや各種サービスのボッタクリなどは殆ど心配いらない。常識的な範囲で交渉すればいいだけで、かなり控えめである。客引きも断るとあっさり引き下がる。インドでは市価の数十倍の値段とか平気でふっかけるし、人が川を見るためのボートを降りたの見てその直後にボートに乗らないかと延々と付いてくるくらいしつこい客引きばかりだが、そういうのはほぼ無い。 性格も、いわゆるラテンのノリとでもいうのか、基本的にはフレンドリーだ。高い年齢の人はあまり愛想が良くない人もいるが、むしろ言葉の壁を感じての引け目だったりするようで、こちらがメチャクチャなスペイン語で話しかけると笑ってくれたりする。ちょっと困ったことがあったりすると助けてくれたりもするし、ぼくは例の3.11のときこの旅行中でペルーにいたので、日本を心配するようなことを言ってくれる人もいた。 英語のできは、日本人のそれとほぼ同等なイメージだ。つまり英語が苦手な人は、むしろ英語圏の国の旅行より気楽かもしれない。ただ本気でワンツースリーから通じない人もいるので辞書や単語集は必須だ。ぼくは『歩き方』とiPhoneアプリでしのいだ。 総合すると、結構日本人、少なくともぼくとは相性が良い気がする。ペルー人にはほぼ良い印象しかない。ペルーで乗ったあるタクシーの運転手が、カタコトの日本語で「ワタシ、ミヨシニイタコトアリマス」と言ってきた。ミヨシで思いつくのはぼくの中では広島の三次しかなく、広島?と聞いたら当たった。彼はとても良い国だ、と言っていた。結局個人が受ける国の印象なんてネットのアレな情報とかは置いておいて、直接個人対個人で決まるものといっても過言ではない。前々から心がけているけど、日本にいる外国人には親切にしておくものだと改めて思った次第。