光景ワレズ

KOUKEI-Warez photography

細雨

Leica MP / Summar 5cm F2.0 (FP4 PLUS)

雨の日が好きだ。 仕事のある日はただただ鬱陶しいが、休日の雨は本当のところ嫌いじゃないという人は少なくないと勝手に思っている。霧雨程度ではなく、かといって豪雨でもなく、ちょうど窓を開けていても入ってこない程度で降っているのが望ましい。

少し前はどんなシーンにも対応できるようにと、ズームレンズ付きのデジタル一眼レフを頑張ってぶら下げていたが、自分が本当に撮りたいものを見つめ直したとき、そんなものはいらないと気付いた。最近のデジカメはISO12800なんて出るようでまったくギャグみたいなもんだと感心しきりだ。ズームも感度可変も、もちろんあるに越したことはないが、しかし無いなら無いでも、やっぱりまったく問題ない。

雨の日や日陰や室内で撮ることが多いので、最近はISO400のフィルムを多く買ってみているが、ILFORDのFP4 PLUSというISO125のフィルムをこれまででは一番よく使っていると思う。この25の感度に救われたことが何度もある。 そんなカメラのことと同じように、数年前までは何でもできる、何でも取り込む、何でもやるというのが至上だと思い込んでいたが、これからの自分に必要なのは引き算と限られたリソースと能力の最適配分ではないかと思っている。 休日の雨の日はそんなつまんないことを考えるのにぴったりだ。