光景ワレズ

KOUKEI-Warez photography

規準

MINOLTA CLE / Elmar 5cm F3.5 (FP4 PLUS)

インド旅行記(08)

さて、ラールキラーの近くにはジャマー・マスジットというイスラムの礼拝所もあり、そこはまだ入る価値があるとのことだったので入ってみた。大したものはなかったが、地元の観光客も多数いて特に不安を感じることなく観光できた。しかし靴をはいて入ることができないため入り口で靴を預けたところ、帰りにしっかり靴預け代を請求され、10ルピー払ってしまった。後で日本人の人に聞いた話だと払わなくて問題ないというので要するにぼったくられたわけだが、靴が確実に無くならないのでその対価としては別にいいのでは、とも思う。 同じ日本人の旅人であっても前提とする諸条件や考え方などにより旅に対するスタンスはさまざまで、これは当然ながらいちいち否定したりされたりするものではない。初日に会ったプレ沢木世代の元バックパッカーという定年間近の人は、結局この日はタクシーをチャーターして観光に回っているそうだ。年齢のせいでキツいことはできないだろうし、金はあるだろうし、いつまでもバックパッカー引きずらないよ、ということだ。他方で就職活動のネタづくりのためにインドを訪れているような学生さんは、1ルピーのぼったくりにも壮絶に戦いを挑むような人も少なくないが、これはやはり実際に金が無いのかもしれないし、敢えておもしろエピソードを作りたいのかもしれない。まあ人のことはどうでもいいのだが、自分はどうなのかというところだけははっきりさせておかないとブレてしまう。なのでぼくとしては「出すべきところは出す、ケチるべきところはケチる」ということにした。だから取られなくても済む金だと聞けばやっぱりくやしいのであった。

写真はジャマー・マスジット敷地内にて、観光に来ていた兄弟。観光に来るくらいなので少なくともそれなりの身分なのだろう。表情は堅いが実際はそこまででもなかった。日の丸構図ばっかりなのは、50mmレンズを付けているのに40mmフレームしか出ないCLEの感覚が掴めていないので、撮りたいものを真ん中にもってきているだけだ。何が悪いか。