光景ワレズ

KOUKEI-Warez photography

廃屋

Rollei 35 / S-Xenar 40mm F3.5 (HP5 PLUS)

栃木県、足尾の街を散策していたときのこと。 廃墟マニアには定番のスポットである足尾銅山だが、法を犯してまでどうのこうのする気は無いので遠くから眺められる範囲でだけ見たり、廃屋を覗いたりしていた。そうしていると猫がいた。人に慣れているようですぐに逃げない。人の足に身体をこすってから、つかず離れずの距離を保ちつつ、まるでぼくを誘導するように廃屋が並ぶ一角の奥へ奥へと猫は進んでいった。ぼくもついていけるところまでついていき、きっとお宝でも!?と非現実的な期待を一方で持ちつつ、一方でまさかねという気分であった。 最終的に猫は、この廃屋のある部屋でごろごろとし始め、それ以上特に何をするというわけでもなかった。一応他人の家なので入るわけにもいかず、窓の外から眺めるにとどめた。 あの床下に何かあったのかな、と少し思ったが、それはファンタジーすぎる話だ。