光景ワレズ

KOUKEI-Warez photography

機能

Leica MP / Summar 5cm F2.0 (FP4 PLUS)

ここ数年で、なぜ急に昔のものが好きになったのかよく考えることがある。単に加齢のせいなのか、洗練されシャレオツ、しかし画一的で没個性的な再開発された街のつまらなさからか、それとも。

機能美という言葉がある。解釈は色々あるだろうが、そのまま捉えると機能のみを追求した結果そこにある美しさということだろうか。たとえば飛行機のコックピットに見るかっこよさというのも機能美なのかもしれない。 そういう美しさももちろんあるけど、逆にかっこよさは機能に見なされないのか?とぼくは考える。かっこつけるために性能を犠牲にしたっていいし、金をかけたっていいはず。 あと自分が仕事をしはじめてわかってきたことだが、数字に表れない機能は、評価されにくい。少なくとも、評価できる人が殆どいない。そんなスパイラルが最近のあらゆるモノ全般をつまらなくさせてるような気がしている。 ケータイにiPhoneを買い足したとき、カメラ機能は、ケータイは800万画素、iPhoneは300万画素だった。ケータイは画面解像度がFWVGA、iPhoneQVGAだった。ケータイはSDカードも増やせるしバッテリも交換できるが、iPhoneはメモリも電池も交換できなかった。機能だけ見ればiPhoneなんぞ使う理由がイッコも無いが、結局iPhoneばかり使うようになって、ぼくのケータイは本来の出自である電話の機能のみに収まった。 多分今の日本のメーカでサクサクをウリにしているケータイ、きっと「○○は×秒以内に起動すること」みたいな要件書を満たせばいいという作り方してるんだろうなあと容易に想像できてしまうので、ニガ笑ってしまう。