光景ワレズ

KOUKEI-Warez photography

銀塩

Leica MP / Summar 5cm F2.0 (FP4 PLUS)

イカがフィルムのカメラ、具体的にはM7とMPの生産を完了していたという話である。普段フィルムカメラばかり使っているぼくとしても気にならないといったら嘘になるが、遅かれ早かれというところではあるので、これからも淡々とMPを含めフィルムを使っていきたい。もう少し言うと、デジカメでも自分が信頼して好きで使えるものがあれば、別にデジカメでもいい。今ぼくの好きなカメラはほぼ全部たまたまフィルムだという話なだけだ。一応デジカメも持ってるよ!

しかし今から哀しく思っているのは、今まさに時代の最先端のデジカメたちは、10年もすればフジヤカメラのジャンク館のカゴに捨て値で放り込まれていることが既にわかりきっている、ということ。10年経ったら、今先端を切っているデジカメなどよりも逆にきっとNATURA BLACKなんかのほうがよほど偉そうにショーケースに鎮座していることだろう。 今そのジャンク館の店頭のカゴに放り込まれているのは主に80年代~90年代あたりのプラスチックボディのコンパクトカメラが主流だ。今もよく見ればかっこわるいこともないが、しかしショーケースに居座り続けるのは70年代以前の真鍮ボディのカメラだったりする。ぼくも80年生まれだが、ぼくの同世代たちは、カメラの歴史を生きられないままカゴでホコリを被っている。

ところで将来、ぼくが死ぬまでにはきっと35mmフィルムサイズのメモリ内蔵CMOSセンサなんてのがきっと出るはずと根拠もなく、しかし疑いもせず思っている。要するにすべてのフィルムカメラをデジタル化できてしまうような現代の技術からしたらまさに夢のガジェット。そんなのがきっと出るに決まっているので、それまでこの手にあるMPは手放さないつもりだ。