光景ワレズ

KOUKEI-Warez photography

東端

Leica MP / Summilux 50mm F1.4(2nd) (DELTA100)

自分の国の端っこに行ってきた、というのはまあ旅行のひとつの目的としては他人からしても納得感のある行為なのではないだろうか。だからというわけでもないが、根室本線の釧路より東、通称花咲線とバスを乗りつぎ、"離島を除く"日本の東端である納沙布岬を目指した。 さいはての地に立つなら曇り空がいい、となんとなく思っていた(旅程はカッチリ決めないので、天気予報を見ながら行き先を変えることもある)ので、天気の崩れるこの日をここに当てた。思い通りの寂しく薄寒い雰囲気になってくれていたが、地元の人が昆布を干す作業を家族総出でやっていて、子どもは嫌々やらされてちょっと経ったらDS始めて、というほほえましい光景も眺められた。 せっかく来たのでカニの刺身を食べようと思い食堂で訊いてみると、丸ごと1パイでしか売れないというので仕方なく丸ごと食べることにした。刺身は腕の部分だけで、他は普通に茹でられるのだが、帰りのバスの時間が迫っていたため、持ち帰れるようにお願いした。

バスの中、その生臭い臭いを車内に充満させながら、茹でたカニを駅弁代わりに頬張る非常識な旅行者がひとり。

乗り合わせた人、ごめんなさい。