絵笛 - 光景ワレズ

周囲は牧場と馬だけ。馬専用踏切りもあり。鉄路と馬のマッチングがたまらない癒しの駅だった。日高本線は苫小牧から様似という道外の人間にはピンとこない中途半端なところまでを結ぶ路線である。ぼくはできるだけ一筆書きの旅程を組もうとするのだが、この路線は(バスとかでも使わなければ)ただ引き返すしかない。つまり、この日高本線の往復はまさにこの絵笛駅を訪れるためだけに組んだことになる。往復で約6時間かかって、有名な観光地でも景勝地でもないこの駅に行って帰ってきただけです、といってすんなりその意図や価値を理解できる人はあまりいないだろう。でもやっぱり気付いたのだけど、るるぶなんぞに頼らず、自分の行きたいところに行くのが旅は一番楽しいのだ。ホームに座って食べたおにぎりの味は笑っちゃうほど旨かった。