光景ワレズ

KOUKEI-Warez photography

南越(3)

Leica MP / Summarit 5cm F1.5 (HP5 PLUS)

ベトナム南にある最大の都市、サイゴン(ホーチミンシティ)の空港に着いたのは夜で、旅行者が集まる街まではタクシーに乗る必要がある。 空港にタクシーカウンターのようなところがあり、あらかじめチケットを買って指定のタクシーに乗ればボッタくられない、と『地球の歩き方』にはあったのでそのようにしたが、しかし敵もその上を行っていて、結果的には早速ボッタくられた。 まず今思えばチケットを買った指定業者じゃなかったような気がする(「そのチケットはおれのところだ」と促すドライバーに従ってしまったが、多分ニセモノ)し、更に空港利用料というのを出口で支払うのだが、表示の3倍の金額を要求され、違うんじゃないかというニュアンスで聞くと、「今から支払いをするから見て見ろ」と言わんばかりにゲートにその金額を払い、確かにそうだろ、だから払ってくれ、という感じで(ベトナム語なのでわからない)言ってくるのでしぶしぶ支払うのだが、後から思えば手品のように支払いに使った紙幣をすり替えて正規の金額を支払い、差額をタクシードライバーがせしめていたとしか思えないのである。速攻のボッタクリに恐れいるわけで、流石に初日は宿とタクシーをセットで手配しておけばよかったと後悔した。 更に悪気があってか無いのかわからないが、予約した宿は急遽埋まってしまったとかで別の宿に案内され、設備的に劣るものではなかったから良いものの、そういういきなりの微トラブル続きでナメてかかっていたベトナムを少し警戒するようになるのだった。

ちなみに写真のようなスクーターの光景は日常で、半日もいれば自分でもこれをスイスイ道路の向こう側まで歩いてすり抜けることができるようになるので人間の適応力というのはすごいものである。