光景ワレズ

KOUKEI-Warez photography

準備

Leica MP / Summaron 35mm F2.8 (FP4 PLUS)

写真をメインコンテンツとしている類のブログ界隈においては、機材の話について割と一定の前提知識があるかのように書いてしまってもさほど問題ない、という暗黙の了解があるかのように感じる。このレンズは云々…といった話も嫌いではないが、なんとなくあまり話題に挙げることはなかった。でもまあ、どこで買っただの買ったときのシチュエーションがどうだったのと、そんな本だけで飯を食っている人だっているわけで、何の役にも立たないかもしれないが、特に元々おもしろいことを書けているわけでもないのでいいだろう。

ここ数年はライカのMPというモデルをメインに使っている。いわゆる機械式でありながら一応現代のプロダクトなので安心感もあり、また露出計も内蔵しているので要は今のぼくにとって理想的なカメラなのである。当サイトの写真の大半はこれで撮影しており、通常の使用比率もまた同様である。たまに他のカメラにも浮気もするが、一眼レフとかコンパクトとか、対象は被っていないものである。 つい先日、中国地方を18きっぷで旅行してきたのだが、岩国から始発で岡山まで向かう途中、広島で乗り換えた際にライカを列車に置き忘れてしまった。流石に焦ったが、列車番号と座席まで特定できていたため、且つ比較的今時にしてはイカツイ感じのカメラで軽い気持ちで盗む気が起きにくく(と勝手に解釈した)、またライカが一人旅したのは呉線というきっと良い人が多そうな地域を走る列車だったので、結果として自分が乗っていた山陽本線呉線の合流地点である糸崎駅にて無事に盗まれず引き取ることができた。そうでもなければこんな駅に用は無かったのだが、これも縁である。

今度、インドに行くことにした。往復の航空券しか取っていないのでまだどうするのかよく決めていない。過去、海外持ち出しはサイパンならしたことがあるが、MPに何かあったらイタい(携行品保険の範囲を超えるかも)ので今回は代役を立てた。ミノルタのCLEというカメラで、敢えて上から目線で言うがMPの数分の一の値段の割には良くできている(というかMPより優れた部分もある)。これに1万円台前半で買ってきた70年前くらいに製造されたエルマー5cm F3.5をつけてこの安物セット(+デジカメ)で行くつもりだ。こういう精神的な意味で貧乏臭い行為はぼくの忌み嫌うところなのだが、こういうのがきっかけでこっちがメインに取って代わったりすることだってあるのだ。