光景ワレズ

KOUKEI-Warez photography

再訪

Leica MP / Summaron 35mm F2.8 (FP4 PLUS)

直島にいると不思議な感じになってくる。見るもの、そこにあるものすべてが、感性を刺戟してくるような、新鮮なものを見たような気分になる。そういう気分になるのは、実はけっこう久しぶりだった。たぶん、それを写欲というのであり、萎えてきたこれを取り戻すためにいろいろなカメラやレンズを使いたがり、金を失っていくのがぼくらである。ぼくが同じカメラを3年以上も使っているのは、このライカ以外には無い。ライカを手放すことはたぶんない(買い換えはしそうだけど)というほど自分には馴染んでいるので自然に使っているのだが、かえってそれがムラムラする気持ちを萎えさせていたのかも、なんてまるで夫婦生活とかに通ずる話っぽいなあと思いつつも、散策を続けていた。 一人旅は気持ちもおおらかになっているので、結構知らない人と話せたりする。民家の壁を塗っている若い夫婦がいたので声をかけてみると、ここでギャラリーを始める予定で、鋭意メンテナンス中とのことだった。お二人ともいわゆるアーティストの人で、ググってみたらもうすぐオープンするようだ。 この歳になると申し訳ないが社交辞令で「また来ます!」なんて言うことは少なくないが、この島は本当に再訪したいと思っている。 しかしこの方(旦那さんのほう)、写真家なんだなあ。畏れ多いなあ、おれ。